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外壁塗装工事の流れ 下地処理・塗装工程の手順と必要性を解説

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外壁塗装は1~2日で終わるものではなく、さまざまな工程を経て完成させます。
各工程は家を保護するため、外壁塗料の機能を発揮させるために重要で、省けない手順です。

 

今回は、外壁塗装の流れや下地処理、塗装工程の手順と必要性について解説します。

 

外壁塗装の手順

外壁塗装は一般的に次のような手順で行います。

①足場設置
②高圧洗浄
③下地処理
④コーキング打ち替え
⑤養生
⑥下塗り
⑦中塗り
⑧上塗り
⑨付帯部分の塗装
⑩仕上がり確認
⑪足場解体・工事完了

 

一般的な戸建て住宅の場合、外壁塗装の工期は7~10日前後が目安です。
屋根塗装も同時に行う場合は10~14日間かかります。

 

また、天候により工期が延びることもありますので、余裕を持ったスケジュールで依頼するようにしましょう。

 

下地処理の手順

外壁塗装の下地処理は塗装工程と同じくらい重要な作業です。
下地処理の手順は次のようになります。

 

①高圧洗浄

高圧洗浄機で外壁表面を水洗いし、古い塗膜や汚れを水流で飛ばして取り除きます。

 

②クラック補修

軽微なクラック(ひび割れ)であれば上から外壁塗装をすれば補修が可能ですが、大きなクラックは補修してから外壁塗装をします。

 

ひび割れをカッターで削って形を整え、プライマーを塗布したあと、シーリング材を充填し、ヘラを使って平らにします。

 

③ケレン

ケレン作業は外壁表面の凹凸やサビをサンドペーパーなどで除去する作業です。
外壁の傷み具合により、ケレン作業にかかる時間や内容は変わります。

 

④コーキング補修

サイディングなどの目地のある外壁では、目地のコーキングの打ち替えが必要です。

 

コーキングを新しくすることで防水効果が高まるだけでなく、地震の揺れを吸収して外壁材を守る効果が期待できます。

 

⑤目止め

外壁材の表面が粗い場合や微細な穴があるときは、下塗り材を塗装する前に目止め材を塗布して表面を滑らかにします。

 

塗装工程の手順

下地処理が終わったら塗装に入っていきます。
塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3つの手順で行っていきます。

 

下塗り

下塗りは前回塗装された既存塗膜の効果を消す役割や外壁材と上塗り塗料の密着性を高めるなどの重要な手順です。

外壁に合った下塗り材でしっかり塗装することで塗膜が外壁に密着し、外壁塗装の品質を長期間保持できます。

 

下塗り材には塗料の吸い込みを防ぐ効果もあります。

 

下塗りの手順を省略して外壁に直接上塗り塗料を塗装すると、塗料が外壁材にどんどん吸い込まれて塗りムラが発生したり、塗料を無駄に消費してしまいます。

 

直接上塗り塗料を塗装すると外壁材にダメージを与えてしまうこともありますので、外壁材を守るためにも下塗り工程は重要です。

 

中塗り

中塗り、上塗り工程は同じ塗料を2回塗ります。

 

中塗りの目的は、塗料の塗布量を確保して塗膜に厚みを付け、上塗り材の補強効果を得ることや滑らかな下地を作るために行います。

 

中塗り工程で塗膜の厚みを一定量確保すると、塗料の機能により住宅を塗膜で保護して外壁塗装を長持ちできます。

 

上塗り

上塗りは「仕上げ塗り」とも呼ばれ、外壁塗装の最後の手順です。
塗り残しや刷毛跡、ローラーの跡が残らないように丁寧に塗ります。

 

基本的には中塗り塗料と同じ塗料を塗装しますが、一部のシリコン塗料やフッ素塗料、無機塗料には専用の中塗り塗料がある場合もあります。

 

外壁塗装に中塗りが必要な理由

外壁塗装では中塗り、上塗りで同じ塗料を2回塗りし、下塗りと合わせて計3回塗りが基本です。

 

同じ塗料を重ね塗りするので「1回できれいに塗れば良いのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、2度塗りするのには次のような理由があり、必要な工程です。

 

美しく仕上げるため

塗料には粘り気があり、1回で厚く塗装するとムラになってしまいます。
技術の高い職人であっても1回塗りで美しく仕上げるのは至難の業です。

 

かといって、塗料を薄く何層も重ねるのは塗料の性能を十分に発揮できない可能性があります。

 

上塗り塗料の1回目はやや厚めに塗り、2回目は仕上げとして刷毛跡やムラが残らないように美しく仕上げて2回で完成させることになっています。

 

塗膜の性能を発揮させるため

外壁塗装には防水機能、遮熱機能などの機能で建物を風雨や紫外線から保護しています。

外壁塗装はメーカーが指定する塗布量を守って塗装することで塗料の機能を最大限に発揮できます。

 

せっかく機能性の高い塗料を選んでも、塗布量が足りなければ機能を十分に発揮できません。

外壁塗装の機能を十分に発揮させるためには、塗料メーカーの指示通りに塗装する必要があります。

 

外壁塗装では乾燥も重要な手順の1つ

外壁塗装では乾燥も重要な手順です。

外壁を乾燥させる必要があるのは高圧洗浄のあと、各塗装工程のあとです。

 

外壁が乾燥していない状態で上から塗料を塗ると、塗膜の中に水分が取り残された状態になります。
やがて水分が蒸発するとその部分は空洞になり、塗料が浮いた状態になります。

 

浮いた部分から塗膜が剥がれやすくなり、剥がれた部分の外壁がむき出しになり、防水効果が失われます。

 

乾燥時間は空気が乾燥している季節や夏場は1日で十分ですが、雨の日や気温が低い場合は乾燥に2日程度必要な場合もあります。

 

外壁塗装の手順を知っていると手抜き工事の予防もできる

外壁塗装の手順を知っておくと、手抜き工事をされにくくなります。
悪徳業者の手抜きでよく行われるのが下地処理の手抜きと、塗装工程の中塗りの省略です。

 

外壁塗装完了後に外観からは手抜きが分かりにくい部分で手抜きを行います。

 

あらかじめ外壁塗装の手順とその必要性を知っていれば、省略されている部分を指摘できます。

 

見積もりの時点で、見積書に工程が省かれている場合は業者に確認したり、相見積もりで見積書を比較して工程に省略されている部分がないかチェックできます。

 

外壁塗装を依頼する際は、見積書や工事の手順についてしっかりとチェックし、必要な工程が省かれていないか確認することで、トラブルを防げます。

 

外壁塗装の手順を大まかに知っておくと安心

外壁塗装の手順について解説しました。
工事の大まかな流れを知っておくだけで、工事中に安心して過ごせるだけでなく、悪徳業者を避けることもできます。

 

外壁塗装業者選びの際は、見積書に手順を詳細に記載している業者を選び、工程のなかで疑問に思うことは遠慮なく質問しておくと安心です。

 

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