外壁塗装は一般的に10年に1度のタイミングで塗り替えを行うと良いとされています。
定期的に塗り替えを行うことで外壁塗装の塗膜の防水機能が効果を発揮し続け、建物を雨水や紫外線から守ることができます。
劣化症状を早めに見つけることも外壁塗装のタイミングを計るうえで重要です。
このページでは、外壁塗装のベストなタイミングについて解説します。
外壁塗装は10年に一度のタイミングが目安
外壁塗装の目安は10年に一度だと言われています。
これは塗料の寿命が一般的に10年程度であるため、塗膜の防水機能が切れるタイミングで塗り替え工事を行うと、外壁塗装で建物を保護する機能を維持できるためです。
ただ、塗料によって耐用年数には幅があり、また、建物が建っている場所の環境によっても劣化スピードには幅があります。
外壁塗料は種類によって寿命が異なる
外壁塗装は、使用する塗料により寿命が異なります。
塗料の種類は「グレード」という風に呼ぶこともあり、耐用年数が長い塗料は施工費用も高くなる傾向にあります。
外壁塗料は種類により耐用年数に幅がある
外壁塗料は種類によって耐用年数に幅があり、機能性や特徴も異なります。
外壁にほしい機能がある場合は機能性塗料を選び、外壁を汚れにくくしたり、セルフクリーニング機能のある外壁に仕上げます。
・ウレタン塗料 約6～8年
シリコン塗料が普及する前に一般的に利用されていた塗料で、艶のある仕上げになります。密着力や伸びが良いという反面、やや耐用年数が短いというデメリットもあります。
・シリコン塗料 約8～12年
現在最もスタンダードな塗料です。
コストパフォーマンスに優れ、種類や色も豊富ですので、特にこだわりがなければシリコン塗料を選ぶのがおすすめです。
・フッ素塗料 約12～20年
フライパンにも使われるフッ素樹脂を使用した量です。
汚れが付きにくく紫外線に強いため、耐用年数が長く、近年人気が高まっている機能性塗料です。
・光触媒塗料 約15～20年
光が当たると汚れを分解し、雨で洗い流すセルフクリーニング機能のついた塗料です。
排気ガスや工場の排煙などが外壁に付きやすい場所に向いています。
ただし、光が当たらない場所では効果を発揮しにくいというデメリットもあります。
・無機塗料 約20～25年
鉱物が主成分となっている塗料で、紫外線よりも強い結合エネルギーを持っているため、紫外線からの劣化に非常に強く、長期間長持ちするという特性があります。
施工価格が高く、一般的な住宅にはややオーバースペックな場合もあります。
塗料選びにより外壁塗装のタイミングを調節することが可能
耐用年数の長い塗料を塗装して外壁塗装の間隔を長くすることも可能です。
確かに耐用年数の長いグレードの高い塗料は塗装費用が高くなります。
しかし、外壁塗装では塗料の費用に加えて足場代やそのほかの費用がかかります。
足場代は建物の大きさによりますが、一般的な一軒家の場合で20万円前後はかかることが多いです。
外壁塗装は高所作業となりますので、足場を設置しないで施工することはできません。
しかし、足場の組立てや解体には大きな音が発生することで近隣へ音が響くことが気になる方や、足場が掛かった状態が頻繁にあるのは避けたいという方もいらっしゃるでしょう。
その場合、耐用年数の長い塗料を選択することで、外壁塗装の間隔を広げ、回数を減らすことが可能です。
このように塗料の種類により外壁塗装のタイミングを調節することも可能です。
劣化症状をチェックして外壁塗装のタイミングを見つける
外壁は紫外線と風雨に毎日さらされており、経年と共に劣化していきます。
劣化が進むと劣化が見える形となって現れてきますので、こまめにチェックしておくと塗り替えのタイミングをつかみやすくなります。
外壁塗装の劣化には色褪せ、チョーキング、剥がれ、ひび割れなどの症状があり、自分でチェックすることが可能です。
色褪せ
紫外線が当たりやすい部分は外壁塗装の色褪せが目立つことがあります。
原色に近い色の外壁は特に色褪せが目立ちやすく、建物の美観を大きく損ねてしまいます。
色褪せを目立たせないためには色褪せが目立ちにくい明るい中間色を選択することで対策することができます。
例えばベージュやアイボリー、ライトグレーなどは色あせが目立ちにくく、綺麗な状態を長く保つことが可能です。
チョーキング
チョーキングは外壁に触ったときに手に粉がついてくる現象で、外壁塗装の劣化症状の代表的なものです。
チョーキングが起こっているということは外壁塗装の防水機能が切れていることを示しています。
ただ、チョーキングが起こっているからといって今すぐ雨漏りが起こるわけではありません。
しかし、放置していると塗装の剥がれやひび割れなど、より深刻な劣化につながる恐れがあります。
外壁塗装のタイミングを示す1つのサインとして、定期的にセルフチェックしておくと安心です。
塗膜の剥がれ
外壁塗装の劣化が進むと塗装の塗膜がぽろぽろ剥がれ落ちてくることがあります。
地面に塗膜が落ちているのを見つけたら外壁をチェックし、剥がれの状態を確認します。
塗装の剥がれは見つけたら早めに外壁塗装を依頼した方が良いでしょう。
剥がれた部分は外壁がむき出しの状態になっていますので、そこから水が染み込んで建物内部に浸入する可能性があります。
また、少ししか剥がれていないから、と放置していると、剥がれた隙間から水が染み込み、剥がれが全体に広がってしまう恐れがありますので注意が必要です。
ひび割れ
ひび割れはその大きさにより緊急度が異なります。
幅が0.3mm以下のヘアークラックと呼ばれる軽微なひび割れは、表面の塗膜にだけにひびがある状態ですのですぐに深刻な影響が出るおそれはあまりありません。
そろそろ外壁塗装のタイミングと考え、工事の依頼を準備するようにします。
一方、0.3mm以上のひび割れの場合、ひびが外壁にまで達している可能性がありますので、早急な補修工事が必要です。
◾︎長く付き合える外壁塗装業者に出会うことがポイント
外壁塗装のタイミングについて解説しましたが、最適なタイミングで塗装を行うためには、長く付き合える外壁塗装業者に早く出会うことがポイントとなります。
いつも依頼している業者がいれば、突然の不具合でも補修を依頼することができますし、気軽に相談することができます。
こまめな点検やメンテナンスにも対応してもらえるという面でも安心ですので、外壁塗装業者を探す際は長期的に依頼できそうな業者かどうかも考えて業者を選ぶと良いでしょう。