マイホームを建ててから何年目に外壁塗装をすれば良いのか、外壁塗装の時期の目安を知りたいという方も少なくないでしょう。
新築の場合の外壁塗装の時期はおよそ築8~12年が目安とされています。
しかし、外壁の劣化具合や使用した塗料によっては外壁塗装の時期が前後することもあります。
ここでは、新築住宅の外壁塗装の時期についてご紹介します。
外壁塗装が必要な外壁材
外壁には定期的に外壁塗装が必要な外壁材と、外壁塗装は必要ない外壁材があります。
とはいえ、日本国内の一般的な住宅で使用されている外壁材の大半は定期的な外壁塗装が必要になります。
外壁塗装が必要な外壁材
窯業系サイディング
モルタル
金属系サイディング
ALC
木質系サイディング
木材
外壁塗装が不要の外壁材
タイル
レンガ
樹脂系サイディング
屋根塗装が必要な屋根材
スレート瓦
トタン屋根
ガルバリウム鋼板
モニエル瓦
屋根塗装が不要の屋根材
粘土瓦
新築住宅の場合は築8~12年が塗り替えの目安
新築でまだ一度も外壁塗装をしていない場合は築8~12年を目安に外壁塗装を行うのがおすすめです。
日本国内の住宅の8割を占める外壁材は「窯業系サイディング」です。
窯業系サイディングはセメントを主成分とした材料を工場でパネル状に成型し、現場で張り付けて施工します。
セメントは防水性が低いため、そのままの状態で外壁にすると雨水が染み込んでしまい、傷んでしまいます。
そのため、工場出荷時に塗装を行い、防水性を持たせていますが、その防水機能も紫外線や風雨の影響で7~10年で切れてしまいます。
そのほかの外壁材も10年程度で防水機能が切れてしまうため、目安として8~10年が塗装の時期と言われています。
外壁は定期的な塗り替えが必要
初めての外壁塗装以降は、定期的な塗り替えが必要です。
外壁は日々、紫外線や風雨が直接当たる過酷な環境にさらされています。
外壁塗料の樹脂は紫外線によって破壊され、やがて防水機能を失ってしまいます。
防水機能を失った外壁は雨が染み込みやすく、最悪の場合雨漏りにより家の内部が腐食してしまう可能性もありますので、外壁の防水機能を維持するために定期的に塗装工事を行うことが大切です。
2回目以降の外壁塗装は塗料の種類によって時期が変わります。
塗料別外壁塗装の時期
外壁塗料にはいくつかの種類があり、種類によって耐用年数が変わります。
耐用年数の長い塗料を使用すればその分外壁塗装の間隔を延ばせます。
塗料別耐用年数の違い
ウレタン塗料
耐用年数…約6~8年
シリコン塗料
耐用年数…約8~12年
フッ素塗料
耐用年数…約12~20年
光触媒塗料
耐用年数…約15~20年
無機塗料
耐用年数…約20~25年
塗料のグレードが上がると施工費用も高くなる傾向
外壁塗料はグレードが高くなるにつれて耐用年数が長くなりますが、同時に施工単価も高くなる傾向にあります。
しかし、外壁塗装工事では足場代をはじめとして塗料代以外にも費用がかかりますので、耐用年数の長い塗料を選ぶことは工事の回数を減らすことにつながり、長い目で見るとコストパフォーマンスを高めることも可能です。
外壁塗装と屋根塗装はセットで行った方が良い
外壁塗装と同様、屋根も粘土瓦以外の屋根では定期的な塗装が必要です。
外壁塗装と屋根塗装は同時に行うと費用面や時間などの面で大きなメリットがあります。
外壁と屋根を一緒に塗装すれば塗装業者への連絡や見積もり、工事が1回で済むほか、足場の設置も1回で済むため、足場費用を抑えられます。
足場費用は一般的な一戸建て住宅で20~30万円ほどかかりますので、外壁と屋根を別々に塗り替えするよりも1回で済ませてしまった方がお得です。
ただ、外壁に比べて屋根の方は紫外線が当たりやすく、塗装の劣化が早い傾向があります。
塗装時期を同じにするために、屋根の方にやや耐用年数の高い塗料を使用して、劣化時期を調整するのがおすすめです。
外壁に劣化症状が見られたら早めに外壁塗装を依頼する
外壁塗装の耐用年数を過ぎていなくても、外壁に劣化症状が見られたら早めに外壁塗装を手配するようにしましょう。
定期的に外壁の状態をチェックしておくと安心ですので、次のような症状が現れていないか確認してみましょう。
チョーキング現象
チョーキング現象は外壁を触ったときに手に白い粉が付いてくる現象です。
塗膜が紫外線で分解され、防水機能が切れていることを示しています。
チョーキングが起こっているからと言って、いますぐ外壁に影響がでることはありません。
しかし、放置していると劣化が進行しますので早めに外壁塗装を依頼することをおすすめします。
色褪せ
塗膜の劣化により色褪せが起こることがあります。
外壁の色によっては目立ってしまうこともあるでしょう。
色褪せもすぐに外壁に影響を及ぼすわけではありませんが、家を古く見せてしまうなどの外観上の問題がありますので、早めに塗装を依頼しましょう。
また、色あせが目立ちにくいグレーやベージュ、アイボリーなど、明るい中間色の外壁を選んでおくことも大切です。
塗膜の浮き・剥がれ
外壁塗装の塗膜が剥がれていたり、浮き、膨れがあったりする場合は早めの塗装が必要です。
剥がれているところは外壁がむき出しになっており、雨水が浸入しやすい状態です。
放っておくと雨漏りリスクも高まりますので早めに外壁塗装を依頼しましょう。
ひび割れ
ひび割れはひびの大きさによって対応方法が異なります。
ひびの幅が0.3mm以下の軽微なひび割れの場合はすぐに補修する必要はありませんが、0.3mm以上のひび割れの場合は補修が必要です。
ひびを見つけたら自分で判断せず、外壁塗装業者に相談しましょう。
外壁塗装工事をリフォームスケジュールに入れておく
初めての外壁塗装は新築から8~12年が目安となります。
外壁の防水機能が切れると外壁材の劣化や雨漏りリスクに繋がるため、定期的な外壁塗装が必要です。
外壁塗装はあらかじめリフォームスケジュールに入れておき、時期が来たら外壁塗装をすると住宅を長く健康な状態に保てます。
塗装の時期は塗料の種類などによって変わってきますので、想定しているリフォームの時期と予算を照らし合わせて、外壁塗装業者と相談しながら塗料の種類を決めると良いでしょう。